「いわしや」のルーツは、今から400年近くまで遡ります。
江戸時代・寛永(1624 年~44年)の頃の「薬種店(ヤクシュダナ)」が「いわしや」の起源とされていますが、この歴史ある「いわしや」の言われについては、諸説があります。
江戸から明治・大正・昭和にかけてと、薬種問屋の傍ら医科器械類を扱っていた店が、後に医科器械を専門とするようになり、その後いわしやで修行した人々が次々と「いわしや」を名乗るようになり増えていったと考えられています。
「いわしや」の系統には、「岩本姓系」と「松本姓系」があります。現在、松本姓系としてはサクラグローバルホールディングを始めとし、東京ダイヨー器械店、カジノ医科工業などが、岩本姓系としては伊藤超短波を始め、瑞穂医科工業、永島医科器械などがいわしやの歴史と伝統を継承しています。
両系統とも業祖は和泉国堺(大阪府堺市)で網元をしており、同時に薬種店を営んでいました。薬種店がどうして「いわし(鰯)」の名を屋号としていたかの理由については、残念ながら正確に伝承されていません。
ココに掲げた「お店の系譜」は、安藤俊治、杉山悟郎、伊藤由雄、松尾五郎、(故)五十嵐勝夫の方々が組合で行ったアンケート調査の回答を整理してまとめた物です。アンケートについては、未回答、記載事項の欠落や不明確などがあったので、このままでは不完全と思われますが、現在集まったデータのままで、一応形の整ったものからならべました。もし、新しい情報や資料等を発見されたり、お気づきの点がありましたら、FAX03-3818-4144へお知らせください。
なお、回答をいただいても、ココに採用できなかった分については、正確な資料が入手でき次第、今後の「東医器広報」誌上に発表させていただきたいと思っています。ご協力くださいました方々に、改めてお礼申し上げます。